15年間ギャンブルで食った男の「スゴい財布」
「ギャンブルで稼いだおカネだけで、世界中を旅してまわる」生活を15年間も続けた浮き世離れした人物「プロギャンブラー・のぶき」こと、新井乃武喜氏(以降、のぶき氏)が紹介されてた東洋経済ONLEINの記事をご紹介します。
ここにもブラックジャクというギャンブルの稼ぎやすさとカードカウンティングの実証性の高さがいやというほど説明されています。
元ページ
https://toyokeizai.net/articles/-/217203
時間が経過したら該当ページが削除されている場合がありますので該当部分を以下に引用しておきます。
「軍資金は、貯金からの80万円。ギャンブルを体感することが目的だったので、最悪全部なくなってもOKと考えてガンガン勝負しました。結果、ビギナーズラックもあり、トータルで20万円のプラスとなりました」
さらに翌年、前年のあのエクスタシーをまた味わおうと、ラスベガスを再訪する。2度目の勝負だ。
「この時は100万円の軍資金が倍の200万円になりました。前年に勝った20万円分は最悪失ってもOK、という心の余裕が逆によかったのかもしれません。とはいえ、1回50万円の賭けに勝って、100万円が目の前にドンと置かれた時は、手がカタカタと震え、数えることができませんでした。これがカネの魔力か、と」
プロギャンブラーになることを決める
すっかりギャンブルに魅せられたノブキ氏は、ギャンブルだけで生計を立てる“プロギャンブラー”となることを決意し、貯めた1000万円を元手に単身ラスベガスへ渡る。しかし、ここでノブキ氏の前に壁が立ちはだかる。いや、それは壁というより、地獄に近かったという。
種目をブラックジャックに絞り、カジノ近くの宿にこもって専門書を読みあさった。そして、本に書いてあるセオリーを基に1人でディーラーとプレーヤーをこなすバーチャルプレーに挑むが、何度やっても確実に勝てる必勝法を編み出せない。気づくとその検証作業に1年半も費やしていた。
「最後のほうはストレスで精神状態がかなり危うくなりました。ある日、部屋の向こうで人の声がするので行ってみると、鏡の中の自分がひっきりなしにしゃべっている……。これはまずいと思い、いったん作業を中止して日本に引き上げました」
しかし日本に戻って約3カ月後。突如、ひらめきが訪れる。「これだけ本に書いてあるセオリーどおりにやっても勝てないんだから、逆にセオリーと真逆のことをやってはどうだろう」。
すぐにノブキ氏は、いくつかあるブラックジャックのルールの中でも、勝ち続けるのが不可能と位置づけられているルールを採用するニューオリンズのカジノに飛び、これまで積み上げてきた理論を試してみる。
すると、時間が経過するごとに元金がじわじわと確実に増えていき、持参した100万円は3日目に200万円となった。そしてついには勝ちすぎてカジノから追い出されてしまう。「プロギャンブラー」という世にもまれな職業が誕生した瞬間だった。
以降は、カジノを転々とし、追い出されるまでブラックジャックをやり続ける日々に。おおよそ3カ月で1年分の生活費を稼ぎ出し、残りは旅に費やすという暮らしを何年にも渡って続けた。
30歳でポーカープレーヤーに転身
それにしても、だ。ギャンブルに必勝法など本当に存在するのだろうか??たとえば、カードを引いていき数字の合計が21に近い者が勝つというブラックジャックの場合、やれることといえば、次のカードを引くか引かないかを決めることくらいしかないように思えるが……。
「ギャンブルは確率と統計の世界、要は数学なんです。たとえば全部で52枚あるトランプを使ってブラックジャックをするとして、最初のゲームで26枚を使ったとする。ゲームが終わってカードが回収される時に、出た札をすべて記憶するんです。
そして次のゲームの時には、何が何枚残っているかを踏まえて勝率と賭ける金額を計算します。たとえば『エースは4枚残っているから、この局面での勝率は51%。それなら持ち金の2%の2万円を賭けよう』といった具合です。
そうした計算を、数秒の間で瞬時に行う。ただし、数学のエキスパートじゃないとできないのかというと、決してそうではない。正直、訓練すれば誰でもできるようになります。まあ、僕はそれに丸2年かかりましたし、途中で気がおかしくならなければ、という条件付きです(笑)」
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